AutoMateの新バージョン「AutoMate 11.4 日本語版」が10月1日にリリースされました。今回のバージョンアップでは、セキュリティ機能の強化と機械学習への対応が大きなハイライトです。
RPAツールにより作成されたボットは、ビジネスプロセスの一部で機密データを扱うことがよくあります。そのためデータを安全に保つ仕組みがRPAツールには不可欠ですが、今回のバージョンAutoMate 11.4では、従来からのセキュリティ機能を拡充するとともに、さらに強力なセキュリティ機能を追加しました。
また今回のリリースでは、Microsoftの機械学習ライブラリ「ML.NET」との連携機能が新たに提供されました。
ML.NETは、入力されたデータを「分類/カテゴリ化」や「異常検出」「推奨事項」「イメージ分類」などの予測や評価、判定に変換するための機械学習モデルを中心に構成されています。
ML.NETを利用すると、入力データを予測・評価・判定に変換するための手順が指定されます。この手順をAutoMateで構築することによって、AutoMate作成のボットに機械学習を追加することが可能になります。
このほかREST API機能の拡張やOAuth 2.0のサポートなど注目すべき拡張が多数あります。
AutoMate 11.4(日本語版)の主な機能拡張は、以下の通りです。
認証情報の拡張
(AutoMate Enterprise/ Plus/ Ultimateで利用可能)
タスク処理で使用するパスワードを管理サーバーにおいて一元管理し、タスクビルダーからは定義名を使用してパスワードを参照するようになりました。これにより、開発者がパスワードを知ることなくタスクを作成できます。
また、管理サーバー上でタスクビルダーを使用したり編集作業を行うユーザーやグループの権限設定が可能になりました。今回のリリースでは、Email、Exchange、FTP、HTTPの各アクションで使用可能です。また今後、拡大を予定しています。
REST APIの機能拡張
(AutoMate Enterprise/ Plus/ Ultimateで利用可能)
従来のREST APIによる操作では、タスクの起動・停止処理やステータス等の情報取得のみ可能でしたが、今回のリリースでは REST APIによる操作時にパラメータを引き渡せるようになりました。
機械学習アクション
(AutoMate Enterprise/ Plus/ Ultimateで利用可能)
Microsoftの機械学習ライブラリ「ML.NET」との連携機能が提供されました。このアクションでは、ML.NETが備える各種機械学習モデルのロードおよび実行が可能です。これにより、AutoMateからML.NETのモデルに情報を引き渡し、予測・評価・判定などの結果を得ることができます。
今後、TensorFlowとONNXなどの機械学習ライブラリのサポートが予定されています。
HTTPアクションにおけるOAuth 2.0のサポート
HTTPアクションにおいて次の3つの認証方式がサポートされました。
・OAuth 2.0
・Bearer Token
・APIキー
PDFアクションにおける注釈のサポート
PDFアクションにおいて注釈の追加・削除がサポートされました。
セキュア変数機能
[変数-作成]アクションで、変数の値を暗号化するオプションが追加されました。このオプションを有効化すると、タスク編集中に表示される変数の値が非表示となります。ただし、セキュア変数を有効化した場合でも、実行時のデバッグウィンドウでは値が表示されます。
そのほか、細かい機能追加および不具合の修正が多数実施されています。
ご質問等は、automate@sct.co.jp または 03-3583-4002へお願い致します。
関連情報
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