導入事例 海外ミニ事例|米国の児童書出版社、AutoMateを使い電子書籍の配信を大幅に効率化・省力化

◎AutoMate導入前の問題・課題

米国のある児童書出版社には、5つの出版部門と、電子書籍を配信するためのオンラインデータベース部門があります。同社では現在、年間約2,000タイトルを発行し、再販業者を通じて電子書籍の配信を行っています。

最近、電子書籍を配信してくれる再販業者の数を6社から30社近くに増やし、さらに従来のPDFファイルに加えてePubファイルの配信も開始しました。再販業者を増やし、電子書籍のフォーマットの種類も増やしたのは、電子書籍市場における書籍の販売が伸びているからです。

しかし、電子書籍を配信するためには、紙書籍のさまざまな情報(「メタデータ」と呼ぶ)を電子書籍用に変換する必要があります。これは、書名・著者名・発行所・ISBN番号・表紙画像・ページ数などの情報を、電子書籍用のシートに転記・記載していく作業です。電子書籍用のシートは、再販業者ごとに独自のフォーマットがあり、出版社はそれに合わせて書籍メタデータを作成する必要があります。

従来は、この作業を手作業で行っていました。そのため、書籍のタイトルが増え、再販業者が増えたことによって、バックログの蓄積が顕著になっていました。

同社の電子書籍の制作チームは7人で構成されています。電子書籍の再販業者がまだ少数であった時は、7人でメタデータの作成から画像、およびファイルの選別などを手動で行えていましたが、最近はそれがひっ迫しているのです。

電子書籍のファイルをコンパイルしてメタデータを収集するのに必要な時間は、制作チーム一人ひとりの時間を拘束します。これは大きな負担で、負担を軽減するための解決策がなければ、作業のバックログはたまる一方でした。

◎AutoMate導入の経緯・活用

出版社のIT担当ディレクターは、ePubファイルの配信をスタートさせた時から自動化の必要性を認識していました。

ある時、AutoSiteの存在を知り、さっそくテスト使用してみました。

すると、各再販業者指定の書籍メタデータを簡単に作成することができたのです。

IT担当者が行ったことは、従来手動で行っていた、書籍データベースから書籍情報を抽出し、そこから電子書籍の情報シートの各項目にデータを転記していく一連の作業をAutoMateでロボット化したことです。

このロボットも、手作業で行っていた手順通りに、AutoMateから個々のアクションをドラッグ&ドロップで選択し、つなぎ合わせただけです。

◎感想・評価・効果

AutoMateによる自動化は、電子書籍サービスの生産性を向上させただけでなく、ビジネス全体の効率性向上にも寄与しています。

従来は、電子書籍の再販業者を増やすことは、ビジネスの目標であったにもかかわらず、作業が追いつかないという理由で、構想通りに進めることができなかったのです。

IT担当者は、「AutoMateのような自動化のツールを使えば、組織内のさまざまな業務の時間を節約し、ビジネスプロセスの改善に役立ちます」と感想を述べています。

IT担当者は現在、経営層から各業務のプロセスを調査し、自動システムへ置き換える取り組みの承認を得ています。

子供向けの出版社とAutomateの可能性は無限、というのが、システム担当者の感想です。